ExcelでのID台帳管理をオンライン化!テレワークで増えるIDの管理の限界にどう向き合う?

テレワークの普及で多くのクラウドサービスが業務に導入されています。現場レベルで便利となる反面、 ID も増え、管理が手間になってしまっているケースも少なくありません。特に Excel を用いて ID 管理を行っている場合、一元管理ができなかったり、変更履歴が追えきれなかったりといった課題から管理の限界となることも多いです。
本記事では、クラウドサービスの利用で増える ID 管理をどのように対応すべきかについて解説します。
目次
コロナ対策でクラウド利用が急拡大
多くの企業が長期化するコロナ禍に対し、テレワーク導入を進め、リモート環境でも業務ができるようクラウドサービスの利用を急拡大させました。そして、今後もその勢いは継続する事が予想されます。
総務省の令和 2 年版 情報通信白書によると、「一部でもクラウドサービスを利用している企業」は 64.7% にも上り、前年の 58.7% から 6% も上昇していることがわかりました。クラウドサービスの利用率は年々増加傾向にあり、 1 社で複数のクラウドサービスを利用しているという企業も少なくありません。
コロナ禍の 2020 年以降のデータは発表されていませんが、テレワーク等が推奨されたことでクラウドサービスの利用も急激に増加していくことが予想されます。
次章では、クラウドシステムの利用増加に伴って増加している ID 管理業務について紹介します。
クラウドサービスの特徴と ID 管理における懸念ポイント
クラウドサービスはオンプレと比較すると初期費用が安く、導入までの期間も短いことから容易に導入ができ、さまざまな業務で活用が可能です。クラウドサービスの普及率は年々増加する傾向にありますが、多様な種類のクラウドサービスを導入することで、 ID 管理業務の負担が増加しています。
以下は日々の ID 管理業務視点から見たクラウドサービスの主な特徴とそれに伴う、 ID 管理の懸念ポイントとなります。
【導入がしやすいことによる ID 管理の懸念ポイント】
- 管理対象システム数が増えることで管理負荷が増加し、その他(または本来)の業務に割く時間が減ってしまう
- 部署ごとに導入も可能なため、誰がどのサービスを利用しているのかを一元管理できない。そのためゴースト ID や過剰権限 ID の放置につながってしまう
- 部署ごとに導入が可能なため、自社のセキュリティ基準に準じているかの実態を当該部署以外は把握しにくくなる。そのため、リスクの発見が第三者の点検時になるため、対応が後手に回ることになってしまう
- クラウドサービスの多くは機能や権限に関するアップデートが頻繁に行われるため、 ID 台帳の管理項目が年々変わりやすい。そのため固定化した ID 管理の仕組みをとると、変化に対応しづらく将来的に運用に合わなくなるリスクもある

企業の中には、 ID 管理業務を誰でも扱いやすい Excel を活用して実施しているところも少なくありません。しかし、情シス担当は無限に稼働がある訳ではなく、Excel を利用した人手による ID 管理にも限界が訪れる可能性があります。
Excel での ID 台帳管理の限界
昨今、クラウドサービス利用の増加に伴って管理する ID の数そのものが増え、Excel 台帳での管理に限界を感じている情シスご担当者様のご相談が非常に増えてきてます。
クラウドサービスごとに登録内容や管理項目が異なるため、1 つの Excel シートに統一して管理することが困難なことから、1 システム 1 ファイルといった管理になってしまうことも管理の手間を増大させる要因となっているようです。
その他にも、Excel では変更の履歴が追えないという問題があります。
ID の棚卸は年に 1 回や半年に 1 回といった期間をあけて実施する作業のため、前回棚卸を実施したときのことを覚えている人がおらず、前回の最終ファイルがどれかわからなくなってしまうというトラブルも起こりえます。最終ファイルが不明な場合、新しいファイルをもう一度ゼロから作り直すといった手間の発生にもつながります。また、人手による管理では入力漏れやミスなどが発生することにも留意しておかなければなりません。
このような手間を理由に ID 管理を怠ってしまうと、不正アクセスや情報漏えいにもつながってしまうため、改善は急務となっています。
ID 棚卸・管理を手間なく正確に行うアカンサス
ID 棚卸を効率化したい方には、「アカンサス」の利用がおすすめです。
アカンサスでは、4 つの機能から ID 棚卸・管理を効率化できます。
1 つ目は「収集」機能です。「人」と「 ID 」の情報をそのままインポートするだけで情報の収集ができます。
2 つ目の「正規化」では、収集された異なるフォーマットのデータをアカンサスが統一します。
3 つ目の「統合」で正規化した「人」と「 ID 」の情報を突合し、「所有者」「所有者候補」「所有者不明」の 3 種類に分類することで ID の所有者を明確化します。
4 つ目の「可視化」でシステムごとの管理状況をグラフなど視覚的にわかりやすい情報として表示します。
このように、アカンサス側で異なるフォーマットのデータも統一してくれるため、従来の Excel データを整形せずそのまま投入するだけで従業員情報を登録・更新することができ、ID 棚卸・管理を効率化することが可能です。
実際にアカンサスを導入したことで、それまで 1 ~ 2 か月かかっていた ID 棚卸が、1 週間で完了するようになった企業もあります。ID 棚卸をスムーズに行いたい、負担を軽減したいといった場合はぜひアカンサスの導入を検討してみてください。
Work illustrations in this article by Storyset
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