導入事例

ExcelによるID台帳管理をクラウド上で一元管理へ
ExcelによるID台帳管理をクラウド上で一元管理へ
東京国際エアカーゴターミナル株式会社
URL:https://www.tiact.co.jp/
設立:2006年
資本金:24億円
従業員数:235名
事業内容:東京国際空港国際線地区貨物ターミナル整備・運営事業

羽田空港の国際化に伴い2006年に設立された東京国際エアカーゴターミナル。同社は、「眠らない首都圏空港」である羽田空港の貨物搬出入を24時間365日支えています。

業務部IT管理課では、高機能な物流拠点として必要となる様々なシステムを管理・運用されています。しかし、業務システムやIDの増加に伴い、ExcelによるユーザーID管理の負荷肥大化に直面した同社は、負荷軽減と正確性向上を図るためアカンサスを導入。その背景や導入後の効果について、業務部 IT管理課の柄本さんにお話を伺いました。

システム数増加により、Excelによる台帳管理負担が肥大化。棚卸業務にも多大な負荷が発生

東京国際エアカーゴターミナル株式会社 業務部IT管理課 柄本さん

東京国際エアカーゴターミナル株式会社 業務部IT管理課 柄本さん

──最初に、柄本さんの業務やご検討前のご状況について教えてください。

柄本さん:IT管理課では、羽田空港の物流拠点として必要となる様々なシステムを管理・運用しており、貨物管理システムや施設管理システム、会計システムや社内グループウェアなど約20種類に及びます。

これらのシステムのユーザーIDの管理も業務の一つで、以前はExcelでユーザーID台帳を作成・管理し、IDの新規追加・変更・削除が発生するたびに手作業で台帳と実機それぞれに反映していました。ID棚卸も定期的に実施しており、半年に1度は権限情報も含めて台帳と実機を点検し、差分がないか確認していました。

──システム化を検討されるきっかけや課題について教えてください。

柄本さん:はい、まず最初にシステムやIDの数に比例してID管理運用の負荷の肥大化が課題だと感じてました。システム数が少ないうちは問題ないですが、数が多くなってくるとその負荷も無視できなくなってきます。

また、当時はID棚卸もかなり手間がかかってて、一部のシステムはユーザー情報をエクスポートできないものもあり、そういうものはいったん人手でデータ化したり整理しながらExcel台帳に落とし込み、必要な情報を抽出したりして大変でした。

システムの利用者は、社内だけでなく協力会社の社員さんなどもいて、利用者が多いシステムだとID総数は当社社員数の約3倍近くになります。IDの新規追加・変更・削除の頻度が高いと、ID台帳と実機の差分が稀に発生しており、正確性向上の必要性もありました。

こういった状況から「負荷軽減」「正確性向上」をポイントに、人手によるExcel管理運用をやめてID管理・棚卸業務運用ができるシステムの導入を検討し始めました。

各業務システムのフォーマットに依存しないIDデータのインポートの手軽さが決め手に

──トライアル利用時の確認ポイントや、導入の決め手はなんでしたか?

柄本さん:トライアル利用では、各業務システムから抽出したIDを手軽にインポートできるかどうかといった点と、複数のシステムのID台帳がどのように一元管理されるかの流れを中心に確認しました。また、正確性向上という観点でも削除漏れIDレポートの表示内容も確認しましたね。

特に、アカンサスにID一覧のデータをインポートする際、抽出元のデータフォーマットがシステムごとに異なっていてもアカンサス側で自由にマッピングして正しく取り込める点が使いやすいと感じました。業務システム側に影響がないですし、仮に抽出元のID一覧のデータフォーマットに変更が生じても、アカンサス側の設定を柔軟に変更できるので、その点も安心できました。

また、導入の決め手については、今お話しした内容以外にアカンサスがクラウドサービス(SaaS)だった点や、国内の大手企業の採用実績も評価しました。

東京国際エアカーゴターミナル株式会社 業務部IT管理課 柄本さん

──本契約いただいてから運用開始まで、どれぐらいの期間が必要でしたか。

柄本さん:本契約後は、2カ月ぐらいで約20システムほどのID情報をアカンサスに登録し、共通フォーマットによる統合管理を開始することができました。

NTTテクノクロスさんにはトライアルの段階から不明点や疑問点に対して速やかに回答をいただいたので、プロジェクトもスムーズに進める事ができました。本番運用開始後も操作方法・仕様の確認に快く応じてもらい、機能面でも「一覧表示の機能を追加したい」という意見などを製品に反映していただき、使い勝手を向上していただきました。

──とんでもないです。フィードバックをお願いするといつも丁寧にご対応いただき感謝しております。是非、引き続きご意見いただけると嬉しい限りです。

ID台帳と実機の突合工程は2日分の工数が削減でき、IDの削除漏れも撲滅

──アカンサスの導入後、どのような変化がありましたか?

柄本さん:アカンサスを導入してから、ほとんどのシステムで実機との差異やIDの削除漏れがなくなりました。特にIDの数が多く、管理負荷のかかる貨物管理システムやグループウェアの管理レベルが飛躍的に向上しています。

各システムでIDの新規追加、変更、削除などが発生した際、実機データをアカンサスに取り込むだけでID台帳が更新できることが大きいですね。アカンサスに、各業務システムの台帳フォーマット(管理項目やその並び)が記憶されており、データ更新したい時は各業務システムからエクスポートしたファイルをそのままアップロードするだけで自動的に正規化されるため、更新作業の工数軽減と正確性向上が実現できたと実感してます。

IDの棚卸業務は、「Excel台帳と実機の突合」、「部門ユーザーへの確認」、「確認後の実機へのデータ反映」の3つのフェーズがあるんですが、最も手間のかかる台帳と実機の突合は1~2週間かかってました。その工程も、約2日分の工数が削減できました。

──他社さんからもその工程を一番苦労されてるというお声をよく聞きます。
  似たようなデータを整理するのは、集中力がいるため意外にメンタルの負担も大きいですよね。

柄本さん:はい、本当にその通りです。Excelで管理していた時は、集中しながらデータを整理し続ける必要があるため、かなり疲れる作業でした。今は、アカンサス自体がID管理台帳として機能しているため、突合作業もシステムのデータを取り込むだけで完了しています。工数削減に加えて精神的負担も軽減できたのは導入してよかった点の一つです。

今後は、各部門へのID利用継続確認をWeb上で完結へ

──今後の計画や、アカンサスに期待することはありますか?

柄本さん:そうですね。今後は、棚卸業務のなかでも「各部門へのID利用確認」をWeb上で完結させることを検討してます。

現在は、アカンサスから出力した回答用Excelを各部門に配布し、回答を受領するという方式で行っています。しかし、去年の10月にアカンサスに「ID棚卸管理機能」が機能追加されたので、各部門にWeb上で継続利用の有無や削除の可否などを回答してもらうことで、さらなる工数削減を進められればと思ってます。

アカンサスは、管理対象のシステムやIDが多い企業ほど特に効果を発揮するんじゃないかなと思います。ID管理の正確性向上と内部統制の強化に対し、大きなメリットが得られると実感しています。現在もNTTテクノクロスさんとはフィードバックなどを通じて機能改善を対応いただいたりしてはおりますが、これからもアカンサスの進化に期待しています。

──ありがとうございます!引き続き、今後のアカンサスにご期待いただけると嬉しいです。
  柄本さん、お話しいただきお礼申し上げます!

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